車椅子にキャタピラを付けました
我が家には娘が二人居るんですが、可哀想なことに下の娘は重度の障害があって、移動時は常に車椅子に乗っています。
自走は出来ないものですから、僕か妻が押しています。
最近はバリアフリーも進んでいますので、街中では困ることも少ないんですが、舗装されていない道や、お寺や神社の砂利道は結構大変なのです。
それで、以前から車椅子に脱着式のキャタピラーが付けられると良いんだけどなぁって考えてました。
(※キャタピラーはキャタピラー社の登録商標なので、正しくはクローラーと表記すべきですが、こっちの方がおなじみなのであえてキャタピラーと表記します)
このキャタピラーを1から作るのは大変なので、中古のグラススキーを転用しようと、ヤフオクにアラートかけて待ってたんですが、ようやく安くて良さそうなものを入手したので、作ってみたと言う訳です。
まずは、全景です。
介助用の車椅子なんで、リア(というかメインの)タイヤが小さいです。
砂利道を押す時に大変だということの最大の理由は、前輪が砂利にめり込んでしまうことなんですね。
だから、普通の大きいタイヤの車椅子なら、前輪を上げてやればそれなりに進むようなんですが、タイヤの小さいこの車椅子だと、リヤタイヤ自体も沈んでしまってなかなか進まなくなっちゃうのであります。
それでは、どんな具合になってるのか説明させていただきますね。
キャタピラ部分の拡大です。
車椅子全体がキャタピラの上に乗っかって、タイヤが数センチ地面から離れているのが判るでしょうか?
後ろから。
左後ろ。
キャタピラーだけ取り外したところ。
キャタピラーは、べニヤ板にボルトで取り付けています。べニヤ板の前縁(画像では右側)が少し長くなってます。
車椅子の裏側。
こっちは車椅子側。枠が付いたべニヤ板を車椅子のフレームに穴を開けて、M5のネジ4本で取り付けています。前側に少し幅の広い板が取り付けてあって、ここにキャタピラ側の前縁が差し込まれます。
装着時。
装着時は、こんな具合に車椅子の後ろにキャタピラを置いて、車椅子の後を持ち上げながら、キャタピラの上に引き上げます。
蝶ボルトを締める。
キャタピラーは、車椅子側の枠にはまり込んで位置が決まるので、後ろ側にある蝶ボルト2本を締め込んで浮かない様に固定します。
娘が乗っていても装着が出来るようにと考えて、こういう仕掛けにしたんですが、実際にやってみるとスゲぇ大変で、とても1人じゃ出来ませんですorz。
娘が乗っていなければ簡単ですけどね(←当然ですね)
前輪はゴムで固定します。
前輪がフリーになってると、キャタピラーと干渉しちゃうので、とりあえず輪ゴムで固定しています。
と、まぁこんな具合にキャタピラを取り付けてみたんですが....
まったくもって、ダメダメでした(泣)
先にも書きましたが装着がなかなか大変だって言うことはまぁいいとして....
キャタピラ自体がとっても重たいので、いちいちこんなの持って出かけられないってことも気にしないとしても....
タイヤのまま(前輪を上げて)走行する方が、軽いのでごわす(爆)
なんの意味もありません。
接地面積はタイヤの場合よりも明らかに広いので、娘の体重がもっと重くなったら、このキャタピラの方が楽になるかもしれませんが、少なくとも今の状態だと、キャタピラの走行抵抗の方が大きいのであります。
あっ、あとキャタピラのなかに砂利が入っちゃうと動かなくなちゃうってのも
あります(まぁこれはなんとかなりそうですが)。
これじゃダメっすね。
もちろん、これは開発の1工程でしかありませんので「失敗」じゃなんですよ(キッパリ)。
んじゃ、どうすりゃいい?
もっとキャタピラの軌道を大きくすると良さそうですが、結局装着や重さに問題が残ります。
いっそキャタピラは諦めてリアタイヤを並列に2本にするとか、前輪もリアタイヤ並みに大きくするとか、って事の方が実用的かもしれませんね。
今度、どこかでタイヤを手に入れてやってみたいと思いまする。
と言う訳で、車椅子にグラススキーのキャタピラを付けるのは良くなかったです。
おしまい。